Vagrant、EC2、Docker Engine など、任意のインスタンスを立てて、その中で Cookbook の動作を試行できるツールです。
http://kitchen.ci/
今回は高速・軽量な Docker Engine のインスタンスで Cookbook の動作チェックをしていきます。
Docker Engine は Linux でのコンテナ型の仮想化を提供するツールです。 ハイパーバイザ型がマシンそのものをエミュレートするのに対し、コンテナ型の仮想化ではホストマシンのカーネル上に独立したユーザー空間を構築するのにとどまります。 ハイパーバーザ型と比較すると、コンテナ型の仮想化はホストのもつリソースをほぼそのまま扱えるため、より軽量・高速に仮想化を実現できます。 また、Docker Engine ではコンテナの差分管理が可能です。 Kitchen で Docker Engine を利用するには、kitchen-docker のインストールが必要です。
|
Kitchen でインスタンスを立てて Recipe を実行するには、.kitchen.yml を編集します。
|
プロビジョニング時に必要な外部の Cookbook は、このファイルをもとに berkshelf によって解決されます。Opscode Community の Cookbook であれば、次のように名前を指定するだけでOKです。
source "https://api.berkshelf.com" cookbook ‘tar' cookbook 'java' metadata |
※ Opscode Community 以外の依存
Git リポジトリ
git: ‘https://path/to/cookbook.git’
ローカルファイルシステム
path: ‘/path/to/cookbook’
では、作成した Cookbook を Kitchen のインスタンスへプロビジョニングしてみましょう。
$ kitchen setup |
プロビジョニングが成功したら、Kitchen インスタンスにログインしてみてください。
[vagrant] $ kitchen login kitchen@localhost’s password: kitchen [kitchen] $ sudo service jenkins status jenkins (pid 17656) を実行中... [kitchen] $ exit |
ログインできたら、jenkins サービスが実行されているか確認してみましょう。
/etc/sysconfig/jenkins の内容も確認してみてください。
うまくいっていない場合は、Cookbook を修正し、次のコマンドでプロビジョニングをやり直します。
$ kitchen converge |
以前プロビジョニング結果が原因でプロビジョニングがうまくいかない場合は、次のコマンドで Kitchen インスタンスを破棄してから、再度プロビジョニングを実行します。
$ kitchen destroy $ kitchen setup |
※ kitchen の主なサブコマンド
# インスタンスの生成 kitchen create # Chef-Solo のインストールと初回のプロビジョニング kitchen setup # プロビジョニング kitchen converge # Serverspec の実行 kitchen verify # ssh ログイン kitchen login # インスタンスの破棄 kitchen destroy |
docker コマンドでコンテナのポートを確認します。
$ docker ps CONTAINER ID PORTS e35e89ea252a 0.0.0.0:49153->22/tcp, 0.0.0.0:49154->8080/tcp |
コンテナの 8080 ポートがホストの 49154 にフォワーディングされていることが確認できます。
Firefox などの Web ブラウザで http://localhost:49154/ にアクセスしてみてください。
Jenkins の画面が表示されていれば成功です。