「心理師面談の運用」シリーズです💊
前回はこちら→心理師面談の運用 その23 強迫症について①
今月の一言
3、4月は年度替わりということで、弊社にも最近新たに入社してくださった方が何人かいらっしゃいます。
この時期は環境変化、季節の変化(今年は特に気温の変化が激しいですね)などが重なり、不調が出やすい時期でもあります。
気持ち的には「元気」「大丈夫」と感じていても、意識的に体を休めてあげたい時期です。
今月のコラム~強迫症について②~
前回は、強迫症の概要についてお示ししました。
「不安で何かをせずにはいられない」ところがこの病気の主体です。
その他の特徴
疫学的な特徴としては、
- ・一般人口における有病率は1~2%
- ・好発年齢は20歳前後で、若い時に発症することが多い
などが挙げられます。
また、この病気は本人だけでなく家族の生活へ影響を及ぼすことがあります。代表的なものが「巻き込み」という症状です。
周囲への影響
「巻き込み」症状の例としては、以下のようなケースがあります。
巻き込みの対象となるのは、生活を共にする家族が最も多いと思います。
- ・「汚れてない?大丈夫?」と本人から何回も確認される。(保証の要求)
- ・帰宅した際には、本人の目の前で3回手洗いをしなければ家に入ってはいけないと言われる。(ルールの強要)
文章にすると短いですが、毎回こうしたやり取りが発生すると段々家族も疲れてきます。
それだけでなく、要求に応える経験を繰り返すと、強迫行為はさらにエスカレートしていきます。つまり症状が悪化してしまうのです。
巻き込みへの対応は個別に専門家と相談するべきですが、一般的には「巻き込みは症状であることを伝え、ルールを決めて対応する(例えば、確認は1回のみと予め本人と決めておく)」ことが症状悪化を防ぐためには望ましいでしょう。
次回は強迫症コラムの最終回、治療法について取り上げます。
最後までお読みいただきありがとうございました