「心理師面談の運用」シリーズです💊
前回はこちら→心理師面談の運用 その19 双極性障害について③
今月の一言
新年明けましておめでとうございます。
元旦から北陸地方の地震、飛行機衝突事故など心が痛むニュースが続きました。
新年一発目のブログが心理士コラムでしたので、ここで心のケアに関わる知っておいてほしい考え方・手法があります。
それは「サイコロジカル・ファーストエイド(心理的応急処置;PFA)」というものです。
これは災害や紛争、犯罪などに巻き込まれた人々を心理的に保護し、援助のためのコミュニケーションを促進することを目的としています。
支援者(心の専門家に限らず、ボランティアなども全て含む)が、災害等に巻き込まれた人たちにどのように声をかけたり、何に気をつけて接したらよいかということがまとめられているものです。
ご関心がある方は、以下のリンクも参考になると思います。
今月のコラム~不安症について①~
今月からは不安症(不安障害とも呼ばれます)について取り上げます。
不安症とは
現在の主要な診断体系では、不安に関連した精神疾患を「不安症群」としてまとめています。
さらに症状などでタイプ分けがなされていて、パニック症、社交不安症、選択性緘黙(かんもく)などに分類されます。
これらは、症状の中心が不安や恐怖にあることが特徴です。
診断の定義的に言えば、ある出来事に対する恐怖や将来に対する不安が過剰となり、行動や社会生活に影響を与える状態が一定期間(大人の場合は6か月)以上続いている状態です。
不安という感情は私たち人間が感じる自然な、そして生存に不可欠なものですが、生活に支障をきたすほど強烈な場合、治療が必要と判断されます。
ただし、現実の出来事や身体疾患、物質・薬物の使用などによって生じる「理由のある不安や恐怖」は不安症には該当しません。
(例えば、今回の地震の被災者が一過性に不安を強く呈したとしてもすぐに病気として治療するのは適切と言えないでしょう。このような不安は了解可能であり、自然な反応の範疇と考えられます。)
物質に関しては、カフェインの摂りすぎも不安を助長する要因と言われています。実際に、カフェインの摂取量を減らすことで不安症状が改善される事例もあります。
長くなってきましたので今回はこの辺で
最後までお読みいただきありがとうございました。